ダイヤモンドの伝説は、
古今東西、数々のダイヤモンドの物語があります。

その話が奇妙であればあるほど、
恐ろしければ恐ろしいほど、
人々のダイヤモンドに寄せた
熱い思いが感じられます。
ダイヤモンドの谷の神話 中部ロシアのスキタイ砂漠
現在の中部ロシアにある
スキタイの砂漠に、
ダイヤモンドの谷があります。
その谷は、
周囲を剣の切っ先のように
とがった岩山で
ぐるっと囲まれていました。
その谷は、そこが深く、
深くえぐられていました。
しかも谷底と思われる部分は
ミルク色の霧に包まれ、
少しも見ることが出来ませんでした。
しかし、この谷底やその周辺には、
大きなダイヤモンドの原石が
ザクザクと転がっていると伝えられています。
ダイヤモンドの谷の神話 谷底に行っても帰らぬ人
近隣の王たちは、
なんとかその谷に転がっている
ダイヤモンドを手に入れたくて、
屈強な家来を選んでは、
ダイヤモンドを取って来るように
命令して谷底に向かわせました。
しかし、彼らのほとんどは、
岩山で足を滑らせたりして
帰らぬ人となりました。
ところが、
ある家来がトリックを
思いつきました。
なんと羊を殺し、
皮をはいでバラバラにして、
その生肉を次々と谷底で投げ落としたのです。
ダイヤモンドの谷の神話 生肉をつかんだ大鷲の巣を求めて
家来が、
羊のバラバラにした生肉を
谷底に投げ落とすと、
どこからから大鷲が現れ、
ミルク色の霧を割いて
谷底に急降下して行きました。
そして、大鷲たちは、
その鋭いカギ爪に
投げ込まれた生肉をガッチリつかんで、
巣に持って帰りました。
その生肉には、
尖ったダイヤモンドが
いくつも突き刺さっていたのです。
家来は、大鷲の留守に巣に盗み、
一緒に運ばれたダイヤモンドを
集めればよいというわけでした。
最後に
この伝説の源はインドだと、
マルコポーロは書いていますが、
実際は、ギリシアやマケドニアあたりのようです。
その後、この伝説は各地に伝わり、
ペルシャを経て、
ヨーロッパに伝わりました。
また中国・梁王朝の王子の出した回想録や、
最古のアラブの鉱物学にも書き留められています。

