僕は、このブログでは、
ダイヤモンドの4C(カラー、クラリティー、カット、カラット)は、
参考程度にして、こだわりすぎるのはやめた方がでいいですよ、
というスタンスです。
それについて、業界の裏話とともに
お話ししたいと思います。
ダイヤモンドは工業製品ではありません。
現在、合成ダイヤモンドの出現は、
世界的に業界の課題になっていますが、
今回は天然ダイヤモンドに限定してお話します。
ダイヤモンドは工業製品ではなく、
天然の産物なのです。
工業製品のように条件や性能、
機能を決めて作るものではありません。

ダイヤモンドの等級を表す、4Cは、
絶対的な重量であるカラットや測定可能な数値で割り出す、カット以外の
カラー、クラリティーグレードに関しては検査する人間の見解が入ります。
以前は、ダイヤモンド輸入業者と鑑定機関で、
見解の相違でやり取りが発生したのですが、
基本的に僕は、鑑定機関のグレードが正しいと考えています。
その昔、自分が購入したダイヤモンドが、
結果が低すぎると鑑定機関に苦情を言っていた業界のバイヤーがいましたが、
これは大変恥ずかしいことで、業界の信用も落とすことです。
ダイヤモンドのグレードに絶対ではない
ダイヤモンドのグレード、特にカラーとクラリティーは、
10倍のルーペを使って決めるものです。
鑑定機関では、顕微鏡を使いますが、
これはクラリティーグレードを決まるためではなく、
あくまでプロット※とクラリティーの確認のためだということです。
※プロットとは、ダイヤモンドの内容物を内包物の位置、形など
ダイヤモンドの形の図形上に書きこんなもの。
次の表みてください。

これは、データは古いですが、値段の違いを見るために引用しました。
表示している数字は、USドルですが、現在実際に取引されている値段ではないので
あくまで相対的な値段の違いをお伝えするための参考資料としてみてください。
Aという鑑定機関で、G VS1と判断されたダイヤモンドは、
他の鑑定機関や鑑定士によっては、上は、F VVS2から下は H VS2の範囲で
グレーディングされる可能性を持っています。
ダイヤモンドのグレードには幅がある
上記の表を再度見てください。
各グレードを示すのは点ではなく、面になっています。
G VS1は、オレンジ色にしていますが、面のどの部分にあるかのよって、
鑑定士の見解では、周りの黄色のグレードとみなされることがあるわけです。
そしてダイヤモンド輸入業者は、ロット言って、
任意のサイズで、ある程度のグレードの幅をもった集合石で購入します。
例えば、0.30ctの場合、数十個から数百個、
重量も数十カラットから100カラット程度の集合体で買い付けます。
だからバイヤー自身の見立てが、
価格を高く引き上げることが出来るF VS1以上が、30%と踏んでいたのに、
鑑定機関でのソーティング結果がF VS1以上が、15%しか出なかったら
下手をすれば損をするわけです。
逆にF VS1以上が、30%以上、しかもHカラーも出なければ、
まあ、なんとかなるかな、ということです。
でも厳しく検品して買い付ければ良いかと思われますが、
そうなると買い付け額は上がってしまうので簡単ではありません。
バイヤーの力がためされる部分ですね。
同じグレードで表示されても上下8割の差
1ピース、1ピースで購入する、
1カラット以上のVSクラスでは、現在ほとんど買い付け先の
NY、ベルギー、イスラエルなどでは、GIAのグレーディングレポート付きが一般的です。
これは、輸入してからの見間違いを防ぐ意味と、
GIAのレポートだけで取引できるメリットがあるからです。
古いスタイルのバイヤーには、ロマンがないという人がいるかもしれませんが、
ビジネスとして流通させるなら、リスクがない方法が良いですし、
今後1カラットを超えるダイヤモンドルースは、
GIA付きでの取引しかなくなるでしょう。
だから、価格での差をつけるのも、ダイヤモンドルース段階では
難しい時代になってきました。

まとめ
いまもそんな人がいるのかどうか知りませんが、
20年ほど前までのダイヤモンドルースがもっとたくさん流通していた時代には、
ダイヤモンドルース輸入大手に検品に行き、
Aという鑑定機関付きからグレードが上がりそうなダイヤモンドだけ仕入れて、
多少基準がゆるいBという鑑定機関でグレードを上げて、仕入れ値よりも高く
他に販売していた個人業者は確かにしました。
いまでもそんな人は細々と活動しているのでしょうか?
そんな人もたまに小売りで販売すれば、多少の儲けはあるので
個人で活動していた人たちは、相場を超えた値段設定で販売しているようです。
そのような人たちは売り切りを基本としていたので、
アフタケアなどはないでしょう。
だから僕は、婚約指輪としてダイヤモンドを選ぶなら、
ちゃんとした小売店、ブランドで購入することが良いと思うのです。

