ダイヤモンドの選び方 どうしてお店によって値段が違うんですか?

ダイヤモンドの価値

ダイヤモンドの輸入卸をしていて、よく聞かれるのが、ダイヤモンドをどうやったら安く買えますか?どこで安く買えますか?

という質問です。

僕は、宝飾専門会社に36年在籍して、新卒で入って最初の20年間は、
ダイヤモンド輸入卸の部門にいました。

業務内容は、海外で買い付けしたダイヤモンド・ルースを国内のメーカー、問屋、時には小売店に卸す仕事です。

ダイヤモンド・ルースというのは、そのままジュエリーの素材として使える研磨済みのダイヤモンドのことです。

古い業界の人は、裸石(はだかいし)とも言いますし、僕もルースよりも裸石という言い方がすることが多いです。

こんな仕事をしている関係で、20代から30代の頃は、学生時代の友人から婚約指輪を頼まれて、よく販売したものです。

在籍している会社には、社員販売の規定があり、友人たちには市場価格より多少安く販売できたかなと思います。



ダイヤモンドの価格の違いには、理由がある

友人、知人、お客様より本当によく聞かれるのが、
「どうして同じダイヤモンドなのにお店によって値段が違うんですか?」
という質問です。

親しい友人には、つい本音を言って、「どうしてお店によって同じ値段にしなばいけないの?」
と質問を返します。

ひと言でいうと、ダイヤモンドジュエリーの値段は、それを販売する会社やお店のポリシーなのです。

これはダイヤモンドに限った話ではなく、全ての商品に当てはまると思います。

では、どうしてダイヤモンドに限ってそんな話をよく聞くのでしょうか?
それとも僕がジュエリー業界にいるからで、どの業界でもそんな話をがたくさんあるのでしょうか?

同じサイズ、グレード(カラー、クラリティー、カット)が同じくらいでも、お店によって値段が違う理由は、次の3つです。

1、そのお店のポリシー。何を大切にしているか?接客なのか?アフターサービスなのか?ブランドなのか?価格訴求なのか?によって価格が違ってきます。

2、仕入れ値の違い。実は海外からの直輸入だから安い!ではないのです。

3、作りの違い。ダイヤモンドはあくまでジュエリーの素材です。そのジュエリーの素材や脇石などの組み合わせて大きく価格が違ってきます。



ダイヤモンドの価格はお店のポリシー

ステーキを食べる時に銀座のステーキ専門や高級ホテルのレストランで食べる時は、値段が高いことを分かって行きますし、価格よりも別の満足を求めて行きますよね。

一方、学生街の高田馬場でステーキを食べようとしたら、価格が安いお店を選びますよね。
お店を出す方も、価格は押さえないとお客は来ないですよね。

また、銀座と同じランクの肉を使っても錦糸町辺りだと価格は抑えないと営業は難しいですよね。

それと同じで、そのお店がお客様に何に満足してもらうかによって自ずと価格が違ってきます。

例えば、銀座の和光、ミキモトや海外ブランドのハリーウィンストン、ティファニー、カルティエの値段が、安いと嬉しいですが、お客様をそれに満足度は求めていないし、販売する方も「安くしますよ」なんてセールストークは使いません。

お客様は銀座の有名ブランドで買う優越感と丁寧な接客で気分よく買いたいからそこで行くんですね。

また、地方都市などの老舗の宝石店で購入する場合は、その長年の信用に対してお金を払いますよ。

御徒町では、銀座と同じ値段では売れませんし、御徒町に来る客は、価格重視でやってきます。

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ダイヤモンドの仕入れ値の不思議

ダイヤモンドは国際商品です。
だから国際的にある程度、価格相場が決められています。

特に1キャラット以上になると、ラパポートリストとGIA(米国宝石学会)のグレーディングレポートでBtoBの場合、ほぼ決まった価格で取引されます。

だから輸入業者が海外で買い付けして、国内のメーカー、問屋等に卸す価格は、大きな差はありません。感覚的には数%くらいの差でしょうか?
それでも利益率の低いダイヤモンドにとっては大きな差なのですが。

一般的なダイヤモンド・ルースの流れは、

各国の取引所の業者→日本の輸入業者→ジュエリーメーカー→問屋→小売店
ただ流通の簡素化で、輸入から小売りまで一貫している業者も多くなっています。

さて、ここからがダイヤモンドならではの流れになります。
ダイヤモンドは、普通に扱っていれば腐りも変形もしません。なんといっても地球上で一番硬い物質なのですから。文字通りダイヤモンドは永遠なのです。

それだからこそ、国内で循環してしまうという流れが出来てしまいます。

いろんなルートがありますが、今回はリサイクルについてお話しします。

ジュエリーのリサイクルは、最初金・プラチナの買取で一般化しました。
日本国内では、K18とPT900などという刻印がきちんと打たれているので、買取り側も安心して買い取ることが出来るし、相場も分かりやすいのです。

※ファンシーピンクは希少価値で高額です。

次にダイヤモンドの買取が始まりました。ダイヤモンドの買取は、金・プラチナとは違いさすがに鑑識眼が必要となります。

しかもビジネスですから、グレードと値段の提示も厳しくなります。

簡単にいうと海外で買い付けたダイヤモンドよりも対グレードでの比較では安くなる場合が往々にあるわけです。

そして、先ほどの記したようにダイヤモンドは腐りも変形もしない物質ですから、小売店の店頭に同じ枠に留められて並んでいても、輸入されたものなのか、国内で買い取られたものかは分からないわけです。

だから価格訴求を打ち出しているお店にはそんなダイヤモンドが並んでいる可能性があります。

ただし、それがいけない事ではありません。
それはそのお店の戦略なのです。全て合法的なのです。

そしてそんなお店が販売する時、これは国内で別の方から買い取ったダイヤモンドを使っているのでお安いのです、なんてセールストークは使いません。

だから、そんなことを嫌って、ちゃんとガードルなどに刻印を打って、いつどこで算出したダイヤモンドか分かるようにしているブランドもあります。

まとめ

ダイヤモンドのグレードを示す4Cは、人間に例えると、性別、年齢、身長、体重くらいの情報だと僕は考えています。せいぜいそれに血液型を加えたくらいでしょうか?

例えば、30歳、男性、170センチ、60キロ、A型という男性が数人いたら、みんな違った印象ですよね。共通点はあるかもしれませんが、決して同じではないのです。

みなさん、忘れていませんか?ダイヤモンドは天然のものなのです。しかもカットする人も違う。工場製品ではないのです。

だから4Cが同じくらいでも、輝きが違う、メイクが違う、蛍光性が違う、そして何よりも流通経路が違うわけです。

同じようなグレード、サイズのダイヤモンドを使ったジュエリーでも、お店によって値段が違って当然で、それぞれのお店にポリシーを反映しているのです。

だから、貴方は各店のポリシーに共感するお店で購入すれば良いと思います。



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