合成ダイヤモンドと天然ダイヤモンド 今後のそれぞれの展開に注目

ダイヤモンドの科学

毎年、1月に東京(国際展示場)で、5月神戸(神戸国際展示場)で、
世界宝飾展(IJT)が開催されます。

ひところは、通路も歩くほど困難なほど人が集まりましたが、現在は、どちらかというとインバウンドによる、中国からの買い付け業者の来場に期待が集まり、開催日も中国の旧暦のお正月「春節」に合わせるなど、企画や運営に工夫を凝らしています。

取材は、リード エグジビション ジャパン 株式会社で、出展料は固定で値引きなどの交渉もないため、宝飾業界内では、出展を見合わせる有力会社も増えています。

さて、今年の神戸は、5月16日(水)~18日(金)の3日間、神戸国際展示場で開催されます。
実は、これに併催して、注目のセミナーも開催されます。

タイトルは「合成ダイヤモンド-世界最前線」




合成ダイヤモンドとは?

今回、神戸国際宝石展にて行われるセミナーは、
講師が、伊藤拓也氏(HRD Antwerp 日本マネージャー)
題名が、「合成ダイヤモンド-世界最前線」

内容は、
☆合成技術の進展により、年々宝飾品として販売されることが増えている合成ダイヤモンド。その最前線の情報と今後のマーケットの動向を世界のダイヤモンド産業中心地アントワープのダイヤモンド機関が解説。
※HRD Antwerpは、ベルギーのアントワープになる国際的なダイヤモンド研究機関。

今年1月21日(木)の東京国際宝飾展でも同様のセミナーがあり、
以下レポートです。但し、かなり専門的、科学的な内容で、一般の方向きではなく、
業界でも完全に理解できる人は一部と思います。
↓ ↓ ↓
http://www.cgl.co.jp/latest_jewel/tsushin/31/47.html

合成ダイヤモンドを簡単に説明すると、
GIA(米国宝石学会)は分かりやすく記述しています。

“合成ダイヤモンドはラボで作られ、天然ダイヤモンドと実質的に同じ化学組成、
結晶構造、物理的特性を持ちます。

偽物ではありませんが、天然でもありません。”

非常にシンプルにして、本質をついた説明です。

だから、一般の人はもちろん熟練したダイヤモンド業界の人間も
通常の10倍ルーペでのチェックでは見分けが付きません。

唯一、最新の検査技術が可能となる機器をそろえた宝石ラボだけが、
ダイヤモンドが天然か合成かのはっきりした決断を下させるわけです。



天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドのメリット

上記のように、合成ダイヤモンドだという情報が伏せられていた場合、
鑑定機関などの専門的な検査をしない限り見分けはつきません。

だから、合成ダイヤモンドを扱う業者には、情報開示が義務つけられています。
ただ、特にメレダイヤモンドなどの0.1未満の小粒なダイヤモンドのロットに紛れ込んでいる可能性はゼロではないとのことです。

天然ダイヤモンドを取り扱う業者は、そんなロットをチェックできる機器を備えて、水際で混入を防いでいます。

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天然ダイヤモンドのメリット

天然ダイヤモンドのメリットは、なんといってもその経歴です。
だから、「トレーサビリティー(生産者情報と流通経路の明確化)」と、
そして「エシカル」倫理的に取引されたダイヤモンドで紛争ダイヤモンドではない。
天然ダイヤモンドの持つ経歴が物語を明確にすることが重宝される理由となります。

だから合成ダイヤモンドがいまより普及した場合、経歴のわからないダイヤモンドは、文字通り忘れられる運命になると思います。

または、還流ダイヤモンドは、より安価で取引されるようになり、
もし現在、それなりのダイヤモンドの購入を考えていて、資産価値を考えるなら、
絶対「エシカル」「トレーサビリティー」を明確にしているダイヤモンドを購入するべきです。

合成ダイヤモンド

合成ダイヤモンドのメリットは、なんといっても「エコロジー」「エシカル」がキーワードになると思います。

天然ダイヤモンドは、地球の生んだ有限の天然資源です。いずれ枯渇します。
また紛争の種になったり、鉱山の採掘は環境破壊にも繋がります。

合成ダイヤモンドはその心配がなくなります。
また、研磨業初め、業界で生活する人たちの仕事は扱う商品が違うだけでそのまま残ります。

近未来のダイヤモンド取引

現在、貴方が彼女にダイヤモンドの指輪を贈ろうとして、宝石店に行き、天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドの指輪があったら、間違いなく天然を選ぶと思います。

なぜか?

彼女に「これ合成ダイヤモンドの指輪なんだ。天然よりもきれいだよ。」
って言えないもんね。

現在、寿司屋でマグロを注文すると天然が当たり前。

でも2002年に近畿大学がマグロの完全養殖に成功して近大マグロがブランドになりつつあります。もしかして、寿司屋で養殖マグロが、普通になる日が来る日かもしれません。
そしてたまに天然が入ると凄い高値で取引きされ重宝がられてりして。

近未来、婚約指輪は合成ダイヤモンドが当たり前で、
たまに天然ダイヤモンドの1カラットのD IFなどが入荷すると大騒ぎしたりね。

さて、どんな時代になるのでしょうか?

※カラーダイヤモンドも合成ダイヤモンドで出来るかも

まとめ

合成ダイヤモンドの研究や試みは、古くからあるようで、南アフリカでダイヤモンド鉱山が発見される前から考え方はあったようです。

また、僕が、大学を出て業界に入った1980年代前半には、ソ連産のダイヤモンドは、合成じゃないの?と冗談とも本気とも取れない発言をする人もいました。理由は、傷のタイプや位置が多くのソ連産のダイヤモンドで似ているからという理由でした。
僕は単なるデマだと思っていましたが。

それほど、ジュエリー業界とりわけダイヤモンドの取引にかかわっている人間にとって、
合成ダイヤモンド、人工ダイヤモンドは関心がありました。

ダイヤモンドを取り巻く様々な理由から、合成ダイヤモンドの存在は大きくなっていくと思います。これからどうなっていくか興味が湧きますね。




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